ラーメン屋の年収は本当に低い?店員から店長までの給与実態と年収を上げるキャリアパス

ラーメン屋の年収は本当に低い?店員から店長までの給与実態と年収を上げるキャリアパス
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この記事の監修

監修者のアバター        松岡浩二      

スーパーマーケット、生鮮業界、飲食業界など全ての【食】に関わる人の人生に役立つ情報を発信していきます。中の人は現役のスーパーマーケットSVをしています。

「ラーメン屋で働いているけど、このまま続けて年収は上がるのだろうか」と不安を感じている方は少なくないと思います。体力的にもきつく、休みも取りにくい中で、給料がなかなか上がらないともどかしさを感じますよね。

この記事では、ラーメン屋で働く方が「実際にどのくらい稼げるのか」「年収を上げるにはどうすればいいのか」をリアルな数字とキャリアの視点からまとめました。

店員・店長それぞれの給与の違いから、他の飲食業態との比較、雇用形態の選び方まで幅広く解説します。今の働き方を見直すヒントをぜひ見つけていってください。

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目次

ラーメン屋の平均年収|店員と店長でこんなに違う

ラーメン屋の店員の平均年収と手取り給料

ラーメン屋の店員は、アルバイト・パートを中心に時給制で働くケースがほとんどです。正社員の月給は店や地域によって幅があり、求人票では残業代や手当の扱いまで確認することが大切です。

長時間の立ち仕事や繁忙時の過酷な環境を考えると、給与水準は決して高いとはいえないのが現実です。手取りベースではさらに低くなるため、生活費のやりくりに苦労しているスタッフも少なくありません。

昇給の仕組みが整っていない店舗も多く、数年働いても年収がほとんど変わらないというケースも見られます。将来的なキャリアアップを見据えるなら、店長職への昇進ルートを早めに確認しておくことが大切です。

ただし、国の統計で見ると、調理の仕事は経験とともに給与が上がる傾向があります。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、ラーメン店の調理人も含まれる「飲食物調理従事者」でフルタイムで働く人の所定内給与額(残業代などを除く月の給与)は、経験0年で23万1,300円、10〜14年で26万500円、15年以上で29万7,100円です。

飲食物調理従事者の所定内給与額は、経験0年で23.1万円、1〜4年で23.6万円、5〜9年で24.6万円、10〜14年で26.1万円、15年以上で29.7万円であることを示す横棒グラフ

店長になると年収はいくら上がるか

店長に昇進すると、役職手当や賞与が加わることで、年収が上がる可能性があります。上がり幅は会社や店舗によって大きく異なるため、昇進前に給与の条件を確かめておきましょう。

ただし、収入が増える一方で、売上管理・シフト調整・スタッフ育成など、責任と労働時間も大きく増加する点は覚悟が必要です。なお、店長でも仕事の中身によっては「管理監督者」に当たらず残業代が必要で、管理監督者でも深夜の割増賃金は支払われます。

店長職は収入アップの大きなチャンスである一方、身体的・精神的な負担も増します。昇進を目指す際は、給与条件だけでなく労働環境についても事前に確認しておくと安心です。

繁盛店と小規模店での年収格差

ラーメン屋の年収は、店舗の規模や売上によって大きく変わります。行列のできる繁盛店と小規模な個人店とでは、同じ「店長」でも待遇に大きな差が出ることがあります。

ラーメン店の形もさまざまです。総務省の「令和6年経済センサス‐基礎調査」によると、ラーメン店を含む中華料理店は全国に3万2,833事業所(雇用者のいる事業所)あり、33万7,275人が働いています。このうち35.8%にあたる1万1,768事業所は個人経営の店です。

ラーメン店を含む中華料理店は全国に3万2,833事業所あり、33万7,275人が働き、35.8%にあたる1万1,768事業所が個人経営であることを示す数字のパネル

繁盛店での勤務は収入面では魅力的ですが、客数の多さや回転率の高さから、現場のプレッシャーや疲労は相当なものになることも事実です。精神的なタフさが求められる環境といえます。

自分にとって「年収」と「働きやすさ」のどちらを優先するかを整理したうえで、店舗選びや転職先を検討することが、長く働き続けるためのポイントになります。

ラーメン屋は他の飲食業態と比べて稼げるのか

飲食業全体での年収水準の比較

飲食業界全体での平均年収は、厚生労働省のデータによると宿泊業・飲食サービス業の平均給与は全産業の中でも低い水準に位置しています。その中でラーメン屋のスタッフは、ファミレスやカフェチェーンなどの大手業態と比べても、年収面で大きく抜きん出るケースは少ない傾向にあります。

具体的には、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」で、飲食店を含む宿泊業・飲食サービス業のフルタイムで働く人の月の賃金(所定内給与額)は27万7,200円と産業別で最も低く、産業計の34万600円を6万3,400円下回ります。正社員どうしで比べても30万3,800円と35万8,800円で、5万5,000円の差があります。

月の賃金は、フルタイム全体で宿泊業・飲食サービス業27.7万円・産業計34.1万円、正社員どうしで30.4万円・35.9万円であることを示す2つの横棒グラフ

店員レベルで見ると、ラーメン屋・ファミレス・居酒屋の時給や月給には大きな開きはなく、業態による年収差はそれほど顕著ではありません。むしろ店舗規模やチェーンか個人店かによる差のほうが大きく、働く環境次第で収入は変わりやすいといえます。

一方で、調理技術が評価されやすい割烹・ホテルの厨房などは職人としての給与水準が高くなることもあり、同じ飲食でも業態によってキャリアパスや収入の伸びしろに差が生まれるのも実情です。

なぜラーメン屋の給与は低めなのか

ラーメン屋の給与が低めになりやすい背景には、業態としての利益構造が関係しています。ラーメンは豚骨・鶏ガラ・各種トッピングなど素材にコストがかかりやすく、飲食業の中でも原価率が高い部類に入ります。スープや具材にこだわる店ほど、原価率は高くなりやすいといわれます。

原価率が高いということは、売上から材料費を引いた後に残る利益が少なくなるということ。その結果、人件費に回せる予算が自然と限られてしまいます。

さらにラーメン屋は客単価が比較的低く、回転率で売上を稼ぐビジネスモデルです。席数が少ない個人店ではなおさら、スタッフへの給与を大きく引き上げる余裕が生まれにくい構造になっています。給与水準を上げるには、店舗の利益率改善や多店舗展開など、経営側での工夫が求められます。

ラーメン屋で年収を上げるための現実的なキャリアパス

店長昇進が最短の年収アップ方法

ラーメン屋でスタッフとして働き続ける場合、年収アップへの最短ルートは店長への昇進です。店長になると役職手当や賞与が加わることが多く、昇進によって年収アップが見込めるのは大きな魅力です。

店長職では売上管理・スタッフ育成・原価コントロールといった経営に近いスキルが身につきます。これらの経験は、将来的に独立や転職を考えるときにも大きな強みになります。

ただし、店長ポストの数は限られており、昇進のタイミングは会社の状況にも左右されます。積極的に数字やマネジメントへの関与を示し、上司にアピールし続ける姿勢が昇進を引き寄せるポイントになります。

ラーメン屋の経験を活かした業界内での転職

ラーメン屋での実務経験は、飲食・食品業界内の他職種への転職でも高く評価されます。たとえば、以下のような職種では現場経験が直接的な強みになります。

  • フードコンサルタント(飲食店の経営改善・メニュー提案)
  • メニュー開発担当(食品メーカーや外食チェーンのR&D部門)
  • スーパーバイザー・エリアマネージャー(複数店舗の管理職)

こうした職種への転職で、年収アップを実現できるケースもあります。「現場で培った感覚」と「数字で語れる実績」を組み合わせることが、転職市場での評価を高める鍵です。

ラーメン屋の経験に限界を感じているなら、業界内での横展開を視野に入れてみると、思いのほか選択肢が広がります。

調理の経験そのものも、求人の多い分野です。厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2026年8月の飲食物調理従事者の有効求人倍率(パートを含む)は2.21倍で、職業全体の1.06倍の2倍以上でした。求職者1人に対して2件以上の求人がある計算で、経験者は職場を選びやすい状況といえます。

2026年8月の有効求人倍率は、飲食物調理従事者2.21倍、職業計1.06倍、一般事務従事者0.29倍であることを示す横棒グラフ

独立開業をめざす場合の現実と収支

ラーメン屋の独立開業は、成功すれば店員時代を大きく上回る収入も目指せます。しかし、物件の取得や厨房設備などにまとまった初期投資が必要で、開業後すぐに安定した収益を得られるわけではありません。

売上が好調でも、食材費・人件費・家賃などを差し引くと、オーナーの手元に残る額は想像より少ないこともあります。経営が軌道に乗るまでには時間がかかることも多く、資金繰りの計画は慎重に立てる必要があります。

独立前には、店長経験で損益管理のスキルを磨いておくことが重要です。また、融資や助成金の活用方法、物件選びのノウハウなど、経営の基礎知識を事前に身につけておくことが成功への近道になります。

年俸制か時給制か?ラーメン屋の雇用形態と給与体系の選び方

時給制と年俸制のメリット・デメリット

ラーメン屋で働く際、給与体系は大きく「時給制」と「年俸制(月給制)」に分かれます。どちらを選ぶかによって、毎月の収入の安定性や将来の見通しが変わってくるため、しっかり理解しておくことが大切です。

時給制は、働いた時間に応じて給与が支払われる仕組みです。繁忙期にシフトを増やせば収入を上げやすい反面、閑散期や体調不良で休んだ月は収入が落ちやすく、安定性に欠けるという側面があります。

年俸制・月給制は毎月の収入が一定で生活設計が立てやすいものの、昇給幅が小さいケースが多く、頑張りが給与に反映されにくいと感じる人もいます。どちらが自分に合っているかは、生活スタイルや将来のキャリアプランと照らし合わせて考えてみましょう。

ラーメン屋で長く働き続けるために確認すべきこと

ラーメン屋でのキャリアを長く続けていくためには、給与だけを判断基準にするのは少し危険です。入社前や転職先を選ぶ際には、給与以外の条件も合わせて確認することが重要です。

特に確認しておきたいポイントは以下の通りです。

  • 月の労働時間と残業の実態(サービス残業の有無)
  • 年間の休日数・シフトの融通が利くかどうか
  • 店長や幹部への昇進ルートが明確かどうか
  • 運営会社・店舗の経営状況や将来性

給与・労働時間・昇進の可能性・企業の将来性を総合的に見ることが、長期的なキャリアの安定につながります。条件が曖昧なまま入社してしまうと、後になって「思っていた職場と違う」と感じる原因になりがちです。

求人票だけでは読み取れない情報も多いため、面接時に積極的に確認する姿勢が大切です。不安な点は遠慮せず質問し、納得したうえで入社の判断をするようにしましょう。

まとめ

ラーメン屋の年収は、店員と店長で大きな差があり、雇用形態や業態によっても変わります。「稼げない」と感じている方でも、キャリアの積み方次第で年収を上げる道は十分あります。

年収アップのカギは、ただ経験を積むだけでなく、店長・独立・食品メーカーへの転身など、具体的なキャリアパスを意識して動くことです。今の働き方や給与に疑問を感じたら、一度立ち止まって自分のキャリアを見直してみましょう。

まずはどんな転職エージェント・転職サービスがあるのか知りたいという方は以下の記事でおすすめの転職エージェントを比較してご紹介しています。

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