スーパー店員の給料は本当に低い?正社員と非正規の差、昇進での上がり幅、転職すべき判断基準まで徹底解説

スーパー店員の給料は本当に低い?正社員と非正規の差、昇進での上がり幅、転職すべき判断基準まで徹底解説
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この記事の監修

監修者のアバター        松岡浩二      

スーパーマーケット、生鮮業界、飲食業界など全ての【食】に関わる人の人生に役立つ情報を発信していきます。中の人は現役のスーパーマーケットSVをしています。

「スーパーの仕事、好きだけど給料が上がらない」「このまま続けていて大丈夫なのかな」と感じていませんか。毎日忙しく働いているのに、給与明細を見るたびに不安になる——そんなスーパー店員の方は少なくないと思います。

この記事では、スーパー店員の給料のリアルな実態と、給料を上げるための選択肢をまとめて解説します。正社員と非正規の差、昇進での上がり幅、他業界との比較まで、現場目線でお伝えします。

「転職すべきかどうか」の判断基準もご紹介するので、今の働き方を見直すヒントにしてみてください。

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目次

スーパー店員の平均給料・給与水準の現実

非正規社員(パート・アルバイト)の時給・月給はいくら?

スーパーのパート・アルバイトの時給は、最低賃金の引き上げとともに上がっており、都市部と地方でも差があります。令和8年度の最低賃金(2026年10月から順次発効)は全国加重平均で1,177円、最も低い県でも1,085円で、都道府県ごとの最低賃金を下回る時給は違法です。

全国スーパーマーケット協会など業界3団体の「2026年スーパーマーケット年次統計調査」によると、パート・アルバイトの募集時の平均時給は、レジ担当が都市圏1,215円・地方圏1,091円、品出し担当が都市圏1,205円・地方圏1,083円でした。いずれも1年前より60円以上高い一方、調査は2026年6〜7月で、10月からの最低賃金の引き上げは反映されていません。

スーパーのパート・アルバイト募集時の平均時給は、レジ担当が都市圏1,215円・地方圏1,091円、品出し担当が都市圏1,205円・地方圏1,083円であることを示す横棒グラフ

フルタイムで週5日・1日8時間働くと、最低賃金の全国加重平均1,177円で計算しても月収は約20万円です。そこから社会保険料や税金が引かれると、手取りはさらに少なくなります。

生活費を賄うには余裕のある金額とはいえず、副業を掛け持ちするパートもいます。収入の安定を求めて正社員への転換を検討する方がいるのも、こうした背景があるからです。

正社員の月給・ボーナスはどのくらい?

スーパーの正社員の初任給は、業界3団体の2026年の調査で平均が高卒20万3,960円、大卒23万1,341円です。店長など役職に就くと、役職手当や残業代が上乗せされることもあります。

ボーナスは年2回支給されるケースが多く、支給額は会社の規模によって大きく変わります。パートと異なり、賞与や各種手当が整っている点が正社員の大きなメリットと言えます。

ただし、年収ベースで見ると、他業界の正社員と比べて突出して高いわけではありません。給与水準よりも安定性や福利厚生を重視する方に向いている働き方といえます。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、食品スーパーを含む飲食料品小売業でフルタイムで働く人(正社員以外も含む)の月の所定内給与額は26万200円で、年収の目安は約385万円です。賞与などは従業員1,000人以上の企業で月給の約2.1か月分、10〜99人では約0.8か月分で、年収の目安も約411万円と約311万円に分かれます。

正社員と非正規社員の給料差はいくら?

スーパーの正社員と非正規社員では、月給ベースでも差が生じるケースが多いです。同じフルタイムで働いていても、基本給や手当の違いから、その差は明確です。

さらに、ボーナスや昇給の有無なども加わると、年収換算では正社員と非正規社員の差はさらに広がります。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、スーパーを含む卸売業・小売業でフルタイムで働く人の月の所定内給与額は、正社員・正職員が37万4,400円、それ以外が22万9,500円で、14万4,900円の差があります。年間賞与などは137万4,100円と24万5,300円でした。卸売業も含む数字で、スーパーだけの統計ではありません。

卸売業・小売業でフルタイムで働く人の月の所定内給与額は正社員・正職員37.4万円、それ以外23.0万円、年間賞与などは137.4万円と24.5万円であることを示す図

長期的な生活設計を考えるうえで、この差は非常に大きな意味を持ちます。現在パートとして働いている方が「正社員になりたい」と感じるのは、給与面でのリアルな不安が背景にあることが多いです。

スーパーで給料を上げるための現実的な道

昇進・昇格で給料は上がるのか、上がるなら何年かかる?

スーパーには「チーフ」「主任」「店長」といった役職があり、昇進すれば給料アップが見込めます。ただし、昇進のスピードは企業によって大きく異なり、何年で昇進できるかは一律ではありません。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」で、卸売業・小売業で雇用期間の定めがない人の月の所定内給与額を役職別にみると、役職のない人が31万3,400円、係長級が38万9,700円、課長級が52万9,200円、部長級が62万400円でした。スーパーの店長だけの統計はありませんが、役職が上がるほど給与も高くなる傾向が分かります。

卸売業・小売業の月の所定内給与額は役職なし31.3万円、係長級39.0万円、課長級52.9万円、部長級62.0万円であることを示す横棒グラフ

レジや品出しなどの単純作業がメインのポジションでは、責任が増えても給料に反映されにくいという現実があります。昇給を目指すなら、発注管理や売場づくりなど、数字に直結する業務を担当するポジションへの異動が近道です。

会社によっては昇進の基準が明文化されておらず、上司の評価に左右されることも少なくありません。給料を上げたいなら、昇進のルールを事前に確認しておくことが大切です。

エリアマネージャーなど管理職になると給料はどう変わるか

店長よりも上のポジションであるエリアマネージャーや部門マネージャーになると、年収が大きく変わることがあります。どのくらい変わるかは、会社の規模や担当する店舗の数によって異なります。

ただし、管理職のポストは非常に数が限られており、全員がなれるわけではありません。複数の店舗を管理するポジションは店長より数が少なく、競争は激しいです。

また、残業代の対象外となる「管理監督者」かどうかは肩書きではなく仕事の中身で決まり、「名ばかり管理職」は違法になりえます。昇進前に手当や労働条件をしっかり確認しておくことが、後悔しないためのポイントです。

勤続年数や経験だけで給料は上がるのか

スーパーでは年功序列の文化が残っている企業もありますが、勤続年数だけで給料が大きく上がるケースは多くありません。毎年の昇給額は企業によって差があり、長く働いても給料が伸び悩むこともあります。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」で、スーパーなどの店員を含む販売店員の月の所定内給与額を経験年数別にみると、0年は23万600円、5〜9年は24万8,600円、15年以上は30万2,100円でした。経験とともに上がってはいますが、0年と5〜9年の差は1万8,000円で、伸びは緩やかです。

給料を実質的に上げるには、昇進・職種変更・転職のいずれかが必要になることがほとんどです。現在の職場で昇進の見通しが立たない場合は、食品業界内での転職も有力な選択肢です。

経験やスキルを別の企業で評価してもらうことで、給料が一気に上がるケースもあります。今の環境だけで判断せず、外の市場も確認してみることをおすすめします。

スーパーの給料は他の小売業や食品業界と比べて高いのか低いのか

他の小売業(コンビニ・ドラッグストア)との給料比較

厚生労働省の統計をもとに計算すると、フルタイムで働く人の年収の目安は、スーパーやコンビニを含む飲食料品小売業が約385万円、ドラッグストアを含むその他の小売業が約424万円で、小売業全体の約448万円を下回ります。

ドラッグストアは調剤や医薬品販売の専門性から、薬剤師資格保有者は給与が高めになるケースもあります。一方、販売職・店舗スタッフとしての比較では、スーパーが特別に高いわけではなく、小売業のなかでは低めの水準といえます。

業態よりも、企業規模や正社員・契約社員の雇用形態の違いが給与差に影響することが多いです。給与アップを目指すなら、業態よりも企業規模や職種に着目することが重要です。

食品メーカーや営業職など食品業界内での給料差

同じ食品業界でも、職種によって給与水準には大きな開きがあります。食品メーカーでは、規模の大きな会社ほど年収が高い傾向があります。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」から、残業代を含む毎月の給与の12か月分に年間賞与などを足して年収の目安を計算すると、スーパーを含む飲食料品小売業は約385万円、食料品製造業は約418万円(従業員1,000人以上は約475万円)、飲料・たばこ・飼料製造業は約521万円でした。全産業の平均は約546万円です。

フルタイムで働く人の年収の目安は全産業約546万円、飲料・たばこ・飼料製造業約521万円、食料品製造業約418万円、飲食料品小売業約385万円であることを示す横棒グラフ

スーパーの店舗スタッフと食品メーカーの営業職では、月給に差が生じることもあります。同じ「食品業界で働く」でも、勤務先の業態や職種によって収入が大きく変わります。

スーパーでの経験は、商品知識や顧客対応力として食品メーカーや商社の営業職でも評価されます。給与水準を上げたい場合は、今の経験を活かして食品業界内の異業種・異職種への転職を検討することも一つの選択肢です。

スーパーの給料で生活できるのか、転職すべき判断基準

パートの収入での生活は苦しいのか、その実態

スーパーの非正規社員として働く場合、月の収入は働く時間によって大きく変わります。家賃・光熱費・食費などの固定費を差し引くと、手元に残る金額はかなり限られてきます。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、卸売業・小売業の短時間労働者は平均で月14.8日、1日5.1時間働き、時給は1,268円でした(2025年6月)。この条件で計算すると、月の所定内給与は約9万6,000円です。

毎月の収支がほぼゼロになってしまい、貯蓄に回せるお金がほとんどないという状況に陥りやすいのが、この収入帯の現実です。

特に一人暮らしの場合、急な出費や病気・ケガへの備えが難しく、将来への不安を感じやすくなります。生活は「なんとかできる」としても、ゆとりのある暮らしとは程遠いのが実態といえるでしょう。

転職を検討すべき給料・待遇の基準は何か

給料の低さだけでなく、「働き続けても状況が変わらない」と感じたときが、転職を本格的に考えるタイミングです。具体的には、以下のような状況が当てはまる場合は要注意です。

  • 責任やシフトの負担が増えているのに給料が変わらない
  • 昇進・昇給の基準が不明確で先が見えない
  • 正社員登用の実績がほとんどない
  • 有給が取りにくく、休日出勤が常態化している

頑張りが待遇に反映されない職場環境は、モチベーションの低下にもつながりやすいです。

「もう少し続ければ変わるかも」と思い続けて時間が過ぎていくケースも少なくありません。現状を客観的に見つめ直すことが、キャリアを守る第一歩になります。

スーパーから転職するなら、同じ食品業界がおすすめな理由

スーパーで培った商品知識・接客スキル・食品の取り扱い経験は、食品業界の他の職種でも高く評価されます。まったく異業種に飛び込むよりも、経験を活かせるフィールドで転職するほうが、採用されやすく年収アップも狙いやすいです。

たとえば、食品メーカーの営業職・食品商社のバイヤー補助・食品系の物流管理職などは、スーパー経験者の強みが活きやすい職種です。

同じ食品業界でも職種を変えることで、給料が上がるケースもあります。

キャリアをゼロにリセットせず、積み上げてきた経験を武器にしながら待遇を改善できるのが、食品業界内での転職の大きなメリットです。

まとめ

スーパー店員の給料は、厚生労働省の統計をもとにした年収の目安が約385万円と決して高くはなく、非正規との格差や昇進の遅さが課題です。副店長・店長へのキャリアアップか、食品メーカーや専門スーパーへの転職が、収入を大きく伸ばすための現実的な選択肢となります。

今の職場で将来が見えないと感じているなら、他業界との給与差や自分のスキルの市場価値を一度きちんと確認してみることをおすすめします。

まずはどんな転職エージェント・転職サービスがあるのか知りたいという方は以下の記事でおすすめの転職エージェントを比較してご紹介しています。

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