「ドラッグストアって、実際どのくらい稼げるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。スーパーやコンビニとの違いも分かりにくく、転職を検討しているけど年収のイメージが湧かない、という方もいるかもしれません。
この記事では、ドラッグストアの年収実態を職種別・企業規模別にわかりやすく解説します。「低い」というイメージが本当なのか、どうすれば収入を上げられるのかも含めてお伝えします。
店員から管理職・薬剤師まで、リアルな給与水準や年収アップのポイントを順を追って紹介していきます。転職を考えている方もそうでない方も、ぜひ参考にしてみてください。
ドラッグストア業界の平均年収|他の小売業との比較

ドラッグストア全体の平均年収と給与の現実
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算すると、ドラッグストアを含む「その他の小売業」のフルタイムの年収の目安は約424万円です。ただし、ホームセンターなども含む数字で、ドラッグストアだけの数字は公表されていません。
正社員だけ、店長だけの数字も公的な統計にはありませんが、その他の小売業の年収の目安は25〜29歳で約402万円、45〜49歳で約489万円です。役職や店舗規模、在籍年数によって給与幅が大きく開くのが、この業界の特徴のひとつといえます。
また、登録販売者などの資格を持っている場合、資格手当が加算される企業もあり、年収アップの手段として資格取得が有効なケースがあります。給与水準だけで判断せず、手当や昇給の仕組みも含めて確認することが大切です。
スーパーやコンビニとの年収比較
ドラッグストアの年収水準を他の小売業と比べると、どのような位置づけになるのでしょうか。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算すると、スーパーやコンビニを含む飲食料品小売業の年収の目安は約385万円で、ドラッグストアを含むその他の小売業の約424万円を下回ります。
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算した年収の目安は、小売業全体が約448万円、百貨店や総合スーパーを含む各種商品小売業が約432万円で、いずれも産業全体の約546万円を下回ります。業種全体の平均で、正社員以外のフルタイムも含み、ドラッグストアだけの数字ではありません。

一方で、ドラッグストア業界は近年も出店拡大が続いており、店長・エリアマネージャーへのキャリアパスが比較的早い段階で開ける企業も多い点が特徴です。昇進によって年収が上がりやすい構造があるため、長期的な年収の伸びしろという観点では他の小売業に劣らないケースもあります。
ただし、企業規模や経営方針によって給与テーブルには大きな差があります。転職を検討する際は、業界全体の平均値だけでなく、応募先企業の給与体系や昇給実績を個別に確認することが重要です。
職種別の年収差|店員から管理職まで現実的な給与水準

店員レベルの年収|給与の内訳と生活実感
ドラッグストアの店員も含む「販売店員」のフルタイムの年収の目安は約385万円で、月の所定内給与額は26万5,200円です。ドラッグストアだけの数字ではなく、正社員以外も含みますが、産業全体の約546万円は下回ります。
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」の職種「販売店員」には、登録販売者や、主に商品の販売を担う店長も含まれます。月の給与(残業代などを含む)は28万2,000円、年間賞与などは46万3,600円です。企業規模1,000人以上は約393万円、10〜99人は約364万円で、販売店員では規模による差は大きくありません。

家賃・食費・光熱費を差し引くと、貯蓄に回せる額が限られることもあります。特に都市部では生活費が高く、給与と支出のバランスに悩む方もいます。
なお、固定残業代(みなし残業)の時間を超えて働いた分は、会社が別に払う義務があります。固定残業制の職場では、何時間分が含まれているかを確かめておきましょう。
店長職の年収|昇進による給与アップの限界と可能性
店長に昇進すると年収は上がるのが一般的ですが、店長だけの年収を示す公的な統計はありません。店舗の売上規模や会社の規模感によって幅があります。
ただし、店長職は責任の重さと年収のバランスが取れていないと感じる人もおり、「これ以上は上がらない」という頭打ち感を抱えやすいポジションでもあります。シフト管理・在庫管理・スタッフ育成と業務範囲が広い割に、給与の伸びしろが限られている点が課題です。
さらに上を目指すなら、エリアマネージャーや本部への異動が現実的なルートになります。ただし、そのポストには空きが少なく、タイミングや社内評価が大きく影響します。
エリアマネージャー・本部職の年収|インセンティブを含めた総額
エリアマネージャーや本部職になると、年収はさらに上がるケースもあり、ドラッグストア業界の中では比較的高い水準に達します。複数店舗の管理や戦略立案を担うポジションのため、それに見合った報酬設計になっている企業が多いです。
また、会社によっては担当エリアの売上達成率に連動したインセンティブが加算される仕組みもあり、成果次第で年収総額が大きく変わるのがこの層の特徴です。一方で、転勤を伴うケースもあり、ライフスタイルとの折り合いが課題になることもあります。
本部職では商品開発・バイヤー・人事といった職種もあり、専門スキルを活かして安定的に収入を得たい人にも選択肢が広がっています。
企業規模と地域で変わる年収|大手vs中小企業

大手ドラッグストアチェーン(マツモトキヨシ・ウエルシアなど)の給与水準
マツモトキヨシやウエルシア、スギ薬局といった大手チェーンは、業界内でも比較的安定した給与水準を維持しています。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、卸売業,小売業の大卒の新卒者の所定内給与額は25万9,000円(1,000人以上は27万700円)で、入社後は定期昇給に加えて資格手当や役職手当が収入に上乗せされていきます。
店長クラスに昇進すれば年収が上がるケースもあり、エリアマネージャーや本部職へ進む道もあります。
有価証券報告書によると、持株会社のマツキヨココカラ&カンパニーの社員74人の平均年間給与は約746万円ですが、子会社のマツモトキヨシの従業員は約543万円、ココカラファインヘルスケアは約480万円です。スギホールディングスの約828万円も持株会社147人の数字で、店舗で働く人の数字ではありません。

また大手企業は福利厚生が手厚く、住宅手当や賞与が安定して支給される傾向にあります。年収だけでなく、総合的な待遇面での安心感も、大手を選ぶ理由のひとつになっています。
地方・中小ドラッグストアの年収|都市部との差をどう見るか
地方に展開する中小ドラッグストアだけの統計はありませんが、その他の小売業の年収の目安は1,000人以上で約441万円、100〜999人で約392万円、10〜99人で約413万円です。地方は物価が低い分、給与水準も抑えられやすい傾向があります。
背景には、店舗数の少なさによる利益規模の違いや、競合激化による価格競争の影響があります。ただし全業界の薬剤師の年収の目安は企業規模10〜99人でも約587万円で、小さな会社だから低いとは限りません。
キャリアアップや収入増を目指すなら、大手チェーンへの転職や都市部への移動を検討することが現実的な選択肢となります。現状の年収に課題を感じている場合は、転職のプロに相談してみることも有効です。
資格やスキルで年収を上げる|薬剤師資格と必要なスキル

薬剤師資格保有者の年収|資格の有無で大きく変わる給与
ドラッグストアでは、薬剤師資格の有無によって年収に大きな差が生まれます。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」で経験0年の所定内給与額を比べると、販売店員の23万600円に対し、薬剤師は33万5,900円で、10万5,300円の差があります。
年収ベースでは、販売店員の約385万円に対して薬剤師は約567万円で、約182万円の差があり、待遇が大きく異なります。これは調剤業務や医薬品の専門的な対応ができる薬剤師の需要が高いことが背景にあります。
薬剤師の数字は病院や調剤薬局なども含む全業界の平均で、ドラッグストアだけの数字ではありません。薬剤師を含む「医師,歯科医師,獣医師,薬剤師」の有効求人倍率は、2026年9月に1.73倍で、職業計の1.08倍を上回ります(パートを含む常用・ハローワークの数字)。

薬剤師免許を持っていれば、未経験のドラッグストア勤務でも即戦力として評価されやすく、キャリアのスタートラインそのものが高い点は大きなメリットといえるでしょう。
登録販売者資格やその他の資格の影響
薬剤師免許の取得が難しい方にとって、現実的な選択肢となるのが「登録販売者」資格です。登録販売者は第2類・第3類医薬品の販売が可能になる資格で、取得によって資格手当が支給されるチェーンもあります。
資格取得が年収に直結しやすい点に加え、以下のような資格もキャリアアップに有利に働くことがあります。
- 登録販売者:都道府県知事の試験に合格し、登録を受けて働く資格。手当支給の企業もある
- 管理栄養士・栄養士:健康食品・サプリメント売場での専門対応に強みを発揮
- 化粧品検定:美容カウンセリング強化につながり、接客品質の向上に寄与
資格単体での年収上昇幅は薬剤師ほど大きくないものの、複数の資格を組み合わせることで昇格審査で有利になるなど、中長期的なキャリアに活かせる場面は多いです。
年収を上げるために必要な経験年数とキャリアパス
ドラッグストアで年収を着実に伸ばすには、資格取得に加えてキャリアステップを意識した動き方が重要です。一般的な昇進の流れとしては、まずチーフや副店長クラスへの昇格を目指すことになります。
店長職に就くと年収アップが視野に入り、さらにスーパーバイザー(SV)やエリアマネージャーへ昇進する道もあります。
店長やエリアマネージャーだけの統計はありませんが、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、卸売業,小売業の雇用期間の定めがない一般労働者の所定内給与額は、非役職31万3,400円、係長級38万9,700円、課長級52万9,200円、部長級62万400円です。卸売業を含み、平均年齢も役職で違います。
昇進時に求められるスキルセットとしては、以下が挙げられます。
- 在庫管理・発注業務の精度と効率化スキル
- スタッフへの教育・育成経験
- 売上・利益目標の達成に向けたマネジメント能力
資格取得とマネジメント経験の両輪を意識して積み上げることが、ドラッグストアでの年収アップへの近道といえます。
ドラッグストアで年収アップを目指すなら|転職という選択肢

現職での昇進vs転職による年収アップの比較
ドラッグストアで年収を上げる方法は、大きく「昇進」と「転職」の2つに分かれます。昇進は安定した選択肢ですが、店長・エリアマネージャーへのポストは限られており、昇進までに数年以上かかるケースも珍しくありません。
転職であれば、スキルや経験を正当に評価してくれる企業に移ることで、昇進を待たずに年収アップを実現できる可能性があります。特に、現職での評価に手応えを感じられていない方や、給与テーブルの上限が見えてきた方にとっては、転職が有効な選択肢になりえます。
「今の会社でもう少し頑張れば上がるかもしれない」と思っているうちに、年齢的なタイミングを逃してしまうことも。自分のキャリアを客観的に見直す機会として、転職市場での自分の価値を一度確認してみることをおすすめします。
ドラッグストアから他業界への転職で年収を上げるケース
ドラッグストアで培ったスキルは、他業界でも十分に活かせます。たとえば、医薬品や化粧品の知識は医療・美容業界から評価されやすく、販売・接客の経験は小売・EC・メーカーの営業職などでも歓迎されることがあります。
特に、食品・日用品メーカーや医薬品メーカーのルート営業・MRへの転職は、年収アップを狙いやすいルートのひとつです。現場での販売経験や顧客対応力が、即戦力として評価されやすい傾向があります。
職種別の年収の目安では、販売店員の約385万円に対し、ルート営業やMRを含む「その他の営業職業従事者」は約661万円です。ただし全業界の平均で、年齢や経験も違います。厚生労働省の「令和7年雇用動向調査」でも、転職で賃金が増えた人は40.8%、減った人は31.0%で、全員が上がるわけではありません。
業界を変えることへの不安を感じる方も多いですが、自分の経験がどう評価されるかは、実際に転職市場を見てみないとわかりません。まずは専門のエージェントに相談し、自分の市場価値を把握するところから始めてみるのがおすすめです。
まとめ

ドラッグストアの年収は「低い」というイメージを持たれがちですが、職種・企業規模・資格の有無によって大きく差が出ることがわかりました。薬剤師資格を持つ場合や、大手チェーンで管理職を目指す場合は、他の小売業と比べても十分に競争力のある年収水準を実現できます。
一方で、現在の職場環境や待遇に限界を感じているなら、転職という選択肢を視野に入れることも大切です。自分のスキルや資格を正しく評価してくれる職場に移ることで、年収アップへの近道になることも少なくありません。
まずはどんな転職エージェント・転職サービスがあるのか知りたいという方は以下の記事でおすすめの転職エージェントを比較してご紹介しています。

すぐに転職エージェントに相談してみたい方は私がイチオシのオイシルキャリアがおすすめです!相談は完全無料ですのでお気軽にお問い合わせしてみてください。
\ 業界特化ならではの圧倒的サポート力 /

